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実家の片付け 帰省前キット|片付けるのは自分のモノだけ
実家に帰るたびに、親の家のモノの多さが気になる。その気持ちはよく分かりますが、親の家は親のものです。このキットには、親を変えようとせずに、帰省中に自分ができることだけをまとめました。
帰省の前に、知っておいてほしいこと
あなたが育った家でも、今そこで暮らしているのは親です。心地よいモノの量は、血のつながった親子でも違います。「同じ気持ちで片付けてくれるはず」は、こちらの思い込みなんですよね。
僕はたくさんの家の片付けを手伝ってきましたが、家族が無理に踏み込んでうまくいった家を、見たことがありません。言われた側は「自分の城を荒らされた」と感じて、関係が悪くなるだけです。
親のモノは、親が決める。帰省で変えられるのは、自分のモノと、自分の行動だけです。
やっていいこと・やらないこと
やっていいことは、どれも「自分のモノ」と「自分の行動」の話です。親のモノには1つも触れません。それでも、できることは意外とあります。
- 実家に置きっぱなしの、自分のモノを片付ける
- 自分が使った部屋は、来たときよりきれいにして帰る
- 頼まれたときだけ、運ぶ・ゴミに出す作業を手伝う
- 親が何かを手放したら「すっきりしたね」と伝える
- 自分の暮らしが楽になった話は、聞かれたらする
やらないことは、親のモノと、親の決めごとに踏み込むことです。よかれと思っていても、頼まれていなければ、相手にとっては介入です。
- 親のモノを、黙って捨てない。黙って動かさない
- 「捨てなよ」「いらないでしょ」と、口で迫らない
- 頼まれていないのに、片付けを手伝いはじめない
- 「あとで困るのはこっち」と、先の心配をぶつけない
- 自分の家の不用品を「使うかも」と実家に置いていかない
言ってしまいがちな一言の、言い換え表
実家でつい出る一言を、代わりの一言に置き換えました。親を動かすための言葉ではありません。責めずに、自分がやることを伝える言葉です。
「なんでこんなに取ってあるの」
「元気そうでよかった。変わりない?」
心地よい量は親子でも違います。最初の一言は、モノより人へ。
「これ、もう捨てなよ」
「自分の荷物、片付けてくるね」
口で言うより、自分のモノを片付ける姿のほうが伝わります。
「片付けてあげるよ」
「手伝えることがあったら言ってね」
頼まれていない手伝いは、押しつけです。動くのは頼まれてから。
「あとで困るのは、こっちなんだよ」
「やりたくなったら、運ぶのは手伝うよ」
責められたと感じさせます。動く時期を決めるのは本人です。
「人の部屋を、物置にしないでよ」
「自分の荷物を片付けるね。空いたら好きに使って」
そこも今は親の家です。先に、自分の荷物を引き上げます。
(持って帰れと渡されて)「いらないよ、そんなの」
「気持ちだけもらうね。ありがとう」
贈りものは、気持ちを受け取った時点で役目を果たしています。
(手伝い中に)「これ、いらないよね」
「これは、どうする?」
「いらないよね」は誘導です。聞くだけにして、決めるのは親。
「やっとやる気になったの」
「すっきりしたね」
皮肉は一歩を止めます。変化に気づいたら、短くひとことだけ。
自分のモノを片付ける、3時間プラン
帰省でいちばん確実に片付くのは、実家に置いてきた自分のモノです。3時間で終えたいので、売る・譲るは考えません。手放すと決めたら、そのまま袋へ。
親にひとこと伝える(10分)「自分が置いていったモノだけ片付けるね。ほかは触らないから」と伝えます。ゴミを出せる日も、ここで聞きます。
自分のモノを1か所に集める(20分)押し入れや机の引き出しから、自分のモノだけを床に出します。きょうだいのモノが出てきたら、写真を撮って本人に聞きます。
昔の服から手をつける(30分)何年も着ていない服は、この先も着ません。残すのは、帰省のときに実際に着ている服だけです。
教科書・ノート・本(30分)「いつか読み返す」の「いつか」は、来ません。気になるものは、表紙だけ写真に撮れば十分です。
趣味のモノ・集めていたモノ(30分)今も使うモノだけ、今の家に持ち帰ります。使わないのに手放しづらいモノは、写真に撮ってから手放します。
卒業アルバム・写真・手紙(40分)思い出のモノは最後です。残したいページだけスマホで撮って、手放します。親が「取っておきたい」と言ったら、親のモノとして残します。
思い出ボックス1箱に収める(20分)残すのは箱1つに入る分だけ。箱は自分の家へ持ち帰るか、送ります。袋はしばって、親に聞いた場所へ運びます。
親から「手伝って」と頼まれたときの進め方
頼まれたら、そこではじめて手伝います。僕は一度だけ父に頼まれて手伝いましたが、父の部屋はまたモノであふれました。本人が増やしたモノは、本人の手で減らさないと、また増えます。主役は親です。
やる場所を、親に1か所だけ決めてもらう「今日はどこをやりたい?」と聞きます。玄関や食卓の上など、小さい範囲で十分です。家じゅうはやりません。
終わりの時間を先に決める「1時間だけ」のように先に決めます。疲れきる前にやめたほうが、また頼みやすくなります。
自分は「運ぶ係」に徹する出す、並べる、運ぶ。手は動かしますが、要る・要らないは決めません。仕分けるのは親です。
捨てるかどうかは、聞くだけにするかける言葉は「これは、どうする?」だけ。「残す」と言われたら、そのまま戻します。説得はしません。
「すっきりしたね」で終わる袋は、親に聞いた場所へ運びます。片付いた場所を一緒に見て、ひとこと。また頼まれたら、また手伝います。
安全のために、提案するなら2か所だけ
心配なら、提案は2か所だけにしてみてください。寝る場所のまわりに高く積んだモノと、玄関までの通り道の床です。捨てる話ではなく、置き場所の相談として聞きます。断られたら、そこで引きます。
「夜、ここを通るときが心配で。通り道だけ、少し寄せてもいい?」と、お願いの形で。
最後に。親を変えようとしない帰省
僕の母は、僕と暮らしていた頃は片付けが得意ではありませんでした。でも、僕のYouTubeを見て、自分から片付けを始めました。口で言うより、背中で見せるほうが伝わる。その例だと思っています。
今回やるのは、自分のモノを片付けて、「ありがとう」と言って帰ること。それで十分です。